『都道府県と政令指定都市』

6月県議会 7月1日(月)一般質問 答弁
都道府県と市町村との関係時に政令指定都市との関係について伺います。

今議会に静清合併の承認の議案が提案されており、
議決されれば来年4月の新静岡市の誕生、
そして平成17年4月を目途に、政令指定都市移行に向けた取組みがなされます。
まずそこで、警察や高校教育などを除き、
ほぼ静岡県と同等の機能を有する政令指定都市が誕生するのに伴い、
児童相談所の設置や国県道の管理などの様々な権限の移譲が行われます。
この時に県の歳入への影響をどの程度と試算しているのか。
さらに県職員定数と県庁組織の変更をどのように想定しているのか伺います。

さて、私の住む浜松市でも
遅ればせながら経済界から政令指定都市を想定した市町村合併の案が提示されました。
今後の議論の高まりを期待しているところですが、
都道府県と大都市との関係については古くは明治の時代から論争が続き、
幾度かの制度の変遷を経て現在の東京都23区と政令指定都市となっていますが、
一言で言うなら大都市を都道府県の中に置くのか、独立させるのかとの議論でありました。

例えば、お隣りの神奈川県では849万人の人口のうち55%、
つまり県民の半分以上が政令指定都市である横浜市と川崎市に住んでおり、
大県である神奈川県も2つの政令指定都市が独立すれば、
人口でも我が静岡県とさほど差はなくなりますし、
各種の経済指標では、我が県の方が上位に位置する分野が多くなることは明らかです。

議会の視察で政令指定都市を訪問させていただく時、
私は非公式の場で若い職員の方に道府県と政令指定都市の関係について聞くことにしています。
ほとんどの方は就職先として、道府県と政令指定都市の両方に合格したが、
政令指定都市を選んだ、それは転勤の煩わしさが無いのはもちろんだが、
政令指定都市の方が住民の身近なところで、しかもダイナミックな仕事が出来ると答えます。
この事は、国と地方の関係以上に都道府県と市町村の関係も
上下主従の関係が根強いと言われる中で
都道府県と政令指定都市の間ではこの関係がすでに逆転していることを実証していると思います。
道府県の役割は政令指定都市以外の小規模市町村を補完するのが役目であり、
政令指定都市は自分達でやっていく人だという強い意気込みを感じます。

都道府県と政令指定都市における文化施設やスポーツ施設の二重投資の問題は、
現在の静岡市内でも多く見受けられますが、
新市の建設計画には美術館や博物館、オペラハウスなどの計画が目白押しであり、
二重投資が一層進む懸念がありますし、道府県の事務が限定されているにも関わらず、
人口配分の多い政令指定都市の道府県議会議員の必要性などの課題は、
課税あればサービス有り、課税あれば代表ありという現在の制度によるものであり、
政令指定都市が道府県から税財源を持って独立すれば
おおむね解消されるのではないでしょうか。

今、新静岡市が政令指定都市になることを目前に控え、
浜松地域もそれに続こうとしている時、
都道府県と指令指定都市の関係についてお考えを伺います。

この問題の最後に、国と地方の望ましいかたちについて伺います。

私は現行法の仕組みが今後も続いていく、
つまり国が権限も税財源も手放さないのならば、
住民サービスは住民の1番身近な市町村で行われるのが望ましいことを考えるならば、
現在の国、都道府県、市町村の三層構造を最も効率的にするならば、
中間つまり都道府県が無くなってしまう事が究極の行政改革だと考えてきました。
また道州制や連邦制の議論については
もし導入するにしても必要最小限に留めるべきだと思っています。

我が国は強大な官業国家です。

言い換えれば統制下にある社会主義化国家とも言えるでしょう。

民の力を大いに発揮できる仕組みを作るとともに
国と地方の新しい形を作り上げる動きがスタートしたと思います。
様々な抵抗を乗り越え、この国の将来にふさわしい国と地方のかたちを実現したいものです。
望ましい国と地方のかたちをどのように考えておられるのかお伺いします。

【一般質問に対する答弁:総務部長】-----------------------------------

国と地方のかたちについてのうち、都道府県と政令指定都市についてお答えいたします。

まず、新静岡市の政令指定都市移行と県の歳入及び組織定数についてであります。
 新静岡市が政令指定都市に移行した場合、
県から市へは、指定区間外の国道や県道の管理、
児童相談所の設置、管理事務などが法定移譲されますが、
その他に県独自の権限移譲についても積極的に検討してまいりたいと考えております。
このような事務事業が県から市へと移譲されることに伴い、
その財源となる地方道路譲与税や国庫支出金等の減が予想されるとともに、
事務を所掌する出先機関の組織体制などについて影響があるものと考えております。
このため、県といたしましては、本年4月に設置した「静岡県行政経営会議」において、
新しい静岡市の政令指定都市移行を視野に入れた
出先機関のあり方などについても検討することとしております。

それから、都道府県と政令指定都市の関係でありますけれども、
これは小楠議員がいろいろ具体的な事例なども踏まえてお取り上げいただいたように、
都道府県の中におきます政令指定都市の存在は、
非常にどう評価していいのかわかりにくい制度になっている事は事実であります。
私は、その後でお触れになりました国と地方の望ましいあり方との関連で、
すなわち我が国の内政の統治構造、統治機構のあり方、
これをこの際、再設計をするという観点で
この政令指定都市の問題も議論をすべきではないかというふうに思います。
その際に、実はこの国の統治機構のあり方については、
長い議論の歴史、積み重ねがあるわけでありまして、
理論的な面で言いますと何を選択したらいいかという選択肢は
それぞれに色々なもっともらしいと言ったら語弊がありますかね、
もっともな論拠を元に様々な考え方が提示をされております。

小楠県議がご紹介のような都道府県という中間団体をやめてしまって国と市町村、
その市町村もできたら300位、あるいは300~500の都市にまとめてしまうという案から
道州制まで色々な議論がございます。

問題はもう既にこれから議論を蒸し返しにするのではなくて、
これまでもさんざっぱら議論がされてまいっておりますので、
それらを整理をして、その中でどれを選択するか、
もう選択の段階に来ているのではないかと私は思うのであります。

そこで、そういう観点で私は考えますと
国と基礎的自治体である市町村、これもできるだけ自治能力の高いような形式にすべきだと、
その上に立って中間の広域的な行政組織、統治機構がいるかいらないかということを考えますと
私は必要ではないかと、それがいわゆる道州という名前になるのかブロックというふうに呼びならわすのか、
これは人によって様々でありますけれども、
私はある一定の範囲の国内をいくつかのブロックに分けて、
そのブロック単位にある程度地域のあり方を構想し、
それの実現の手段をそれに併せて組み合わせて実行していく、それが必要ではないか、
そういう必要性がもしあるというふうに国民が感じるならば、
これは政令指定都市がいかに大きくなろうとも
その範囲を超えた行政ということになってくるわけであります。

その意味の広域行政をどういうスタイルでこれを実現するのか、
中央省庁の出先機関タイプでやるのか、
地方分権タイプでやるのか2つの選択肢があると思いますが、

私は分権タイプでやるべきだと、

それが都道府県制の拡大した
私が提唱しております政令県のようなスタイルでやるのか道州制でやるのか、
その選択の問題ではないかというふうに思います。
静岡県からは少なくとも政令県タイプの議論を巻き起こす私は立場で、
県内では指定都市をたくさん誕生させ、都道府県を事実上空洞化して、
さあ都道府県をどうしてくれる、
都道府県制度を考え直さなければいけないのではないかという状況を作って行くべきではないか、
その最先端に今あるというふうに私は感じまして政令県構想を提唱しながら、
一方で県内の政令指定都市誕生を期待し、
そういうことを公にいろいろ述べているところでございます。
 この地方自治体のあり方、あるいは国内の統治構造のあり方についても、
もう私は論より実践の段階に来ていると思います。
是非、小楠県議におかれましても色々憤懣やるかたない思いでご発言がございましたが、
是非実践的にどうしたらいいかという観点からまたお力添えもいただきたいと思います。

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